海外ロケ・撮影の背景
最近トルコで行ったNHKの旅行グルメ番組の撮影です。このグルメ番組は、夏の特別版として3カ国で撮影される予定でした。今回、ニッポン・プロダクションはトルコでの撮影のみを担当しました。複数国での撮影であったため予算が限られており、予算を守りつつもクオリティを保つために最適な解決策を見つけ出す必要がありました。
行ったこと
- トルコの食文化に精通した日本語現地コーディネーターの手配
- 撮影に協力してくれるレストランとシェフのリサーチ、連絡、交渉
- 撮影に必要な許可証の手配
- クルーのためのロケ車と宿泊施設の手配
- 編集段階で行うファクトチェックのサポート
場所
番組はイスタンブールやイズミル近郊の一流レストランを日本の視聴者に紹介するものでしたが、イスタンブールのエジプシャンバザールや地元の野菜や果物の市場など、他の場所での撮影許可・撮影許諾取得のサポートも提供しました。
実現方法
ロケを担当した現地のフィクサーは、トルコ料理と日本料理の両方について幅広い知識を持っており、これを生かしてエンドクライアントに興味深い異文化アプローチの提案を行いました。このロケでは日本撮影クルーの一部(カメラマンとアシスタント、日本人シェフ)もロケに行くことができましたが、ディレクターとプロデューサーは日本に残りリモートで指示を出すこととなりました。ニッポン・プロダクションは、現地コーディネーターの手配に加え、海外ロケを専門とするプロダクション・マネージャーや技術面での相談に応じる現場プロデューサーを通じて海外ロケのサポートを行いました。今回のように撮影チームの一部しか現地ロケに参加することができないハイブリッド型のロケでは、誰が誰に指示を出すのか、ゲストにどの程度の自己決定権があるのか、また時差が大きい場合は日本のディレクターとどのようにコミュニケーションをとるか、など様々な混乱が生じる可能性があります。このような場合、強力なチームを持つことで、どのような問題も乗り越えることができます。
トルコで撮影を行う際の留意点
トルコはヨーロッパの中でも主要な撮影地であり、少なくとも主要都のレンタルショップにおいては抜群のインフラが整っています。日本から軽量機材を輸送するのは問題ありませんが、重い機材に関しては、現地でも手頃な価格でレンタルできる機材が豊富に揃っています。また、海外の撮影クルーが公共の場所(イスタンブールの路上など)で撮影するためには、トルコ文化省から特別な撮影許可証を取得する必要があります。この許可証を取得するために、ある程度の時間(余裕を持って1ヶ月ほど)がかかることを覚えておいてください。