海外ロケ・撮影の背景
本プロジェクトでは、朝日放送テレビ『旅サラダ』の海外企画として、東欧ルーマニアを舞台に海外撮影を実施しました。文化都市シビウを中心に、世界遺産の街シギショアラやトランシルヴァニア地方の美しい街並みを巡り、番組ならではの旅の魅力を撮影。ナビゲーターを務めた俳優・佐々木蔵之介さんの滞在経験を活かし、現地の文化・歴史・人々の暮らしや郷土料理を丁寧に表現しました。2025年9月の放送では、佐々木さんの個人的な体験も交え、深みのある旅番組として構成されました。
行ったこと
本プロジェクトでは、企画準備段階から撮影終了まで、現地での制作全般をトータルサポートしました。限られた日程の中でも、番組の世界観とクオリティを最大限に引き出すため、以下の業務を担当しました。
- 現地リサーチおよびロケ地選定
- 撮影許可取得および現地での交渉
- 撮影期間中の現地コーディネート
- 編集パートに関わる追加リサーチ
また、首都ブカレストでは制作リソースの調査および現地ネットワークの構築も行いました。ブカレストはルーマニア国内でも特に制作インフラが整った都市であり、撮影支援体制や技術スタッフ、機材レンタル会社などの選択肢が豊富です。
場所
本プロジェクトでは、ルーマニア中部を中心に文化・歴史の魅力を感じられる複数のロケーションで撮影を行いました。都市部の劇場や市場から、世界遺産の街並みや地元の生活に根ざしたスポットまで、多彩な場所を巡っています。
シビウ
- シビウ国際演劇祭(花火・レッドカーペット)
- ラドゥ・スタンカ国立劇場
- シビウ市場
- シビウの正教会
- 福音教会
- うそつき橋
- お土産物屋台
- La Cuptor(顔つきオーブンのあるレストラン)
- Butoiul de Aur Beer Pub(ビアパブ)
- MAGISTER Seven(歴史的な建物のホテル)
- Lumos – Coffee & Brunch(カフェ)
- Ceramica De Nocrich(セラミック工房)
- Cobor Farm(コボル農場の馬車ツアー)
シギショアラ
- 観光案内所
- 学生階段・山の上教会
- ドラキュラ亭
制作体制・拠点
ルーマニアでの撮影を円滑に進めるため、首都ブカレストを制作拠点として活用しています。
ブカレスト
- ハイエンドカメラ・シネマレンズを含むプロ仕様ビデオキットのレンタル対応
- 音声・照明・グリップ機材まで一式調達可能な制作インフラ
- 経験豊富な現地コーディネーター、通訳、技術スタッフの手配
- 大規模ロケから少人数クルーまで柔軟に対応可能な制作体制
- 撮影許可取得および行政対応サポート
- 歴史的建造物から近代建築まで幅広いロケーションハンティング
- 国際共同制作にも対応可能な制作基盤
ブカレストを拠点とすることで、地方都市での撮影にも安定した機材供給・人員確保・スケジュール管理が可能となり、短期間でも高品質な海外撮影を実現しています。
実現方法
本プロジェクトの最大の課題は、限られた撮影日数(ナビゲーター・佐々木蔵之介さんと同行できる3日間)で、シビウ近郊の魅力的なアクティビティを効率よく撮影することでした。
事前に複数候補のアクティビティをリストアップし、クライアントおよび佐々木さんと協議のうえで内容を厳選。スケジュールは毎日非常にタイトであったため、進行管理を徹底しました。また、7月目前の猛暑に対応するため、移動中のバスや各ロケ地で冷たい飲み物を用意し、短時間でも休息を確保するなど体調管理にも配慮しました。
事前に全ロケ地と綿密な調整を行い、撮影可能な時間帯を明確化することで、限られた枠内で全工程を無事に完了させました。
ルーマニアでの撮影における留意点
本プロジェクトでは、ルーマニアでの撮影にあたり、ロケーション選定やアクティビティ実施に十分な準備期間を確保することが重要でした。
特に首都ブカレストなどの都市部では制作体制が整っている一方、地方都市では事前の丁寧な調整が不可欠です。魅力的なロケ地は多く存在しますが、撮影意図の説明や打ち合わせ、情報収集、細部の合意形成には想像以上の時間を要します。本作では約5か月の準備期間を確保できたため、幅広い選択肢を検討し、最適な内容を構築することができました。短期間での実施の場合は、撮影内容に制限が生じる点に留意が必要です。
印象に残ったエピソード
本プロジェクトでは、佐々木蔵之介さんとシビウの街を歩く中で、現地の人々や観光客から声をかけられる場面が何度もありました。「あなたの舞台を見ました、素晴らしかったです」と感想を伝えてくれる人々の姿から、街の文化や人々との深いつながりを実感することができました。佐々木さんは過去に約2か月間シビウに滞在しており、街や歴史、文化への理解が深く、彼の視点を通して見る街は、制作チームにとっても新鮮で特別な体験となりました。一人の元滞在者として街に溶け込み、地元の人々との自然な交流を見せる姿は、番組全体に温かみと臨場感を与え、視聴者に街の魅力を伝える大きな要素となりました。
